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「精査」とは、「詳しく調べること」という意味の言葉です。
ビジネスの場ではよく使われる言葉で、上司から「この書類を精査しておいて」と言われたり、取引先とのやり取りで「精査した上でお返事いたします」と聞いたこともあるのではないでしょうか。
なぜ「調査」や「確認」ではなく「精査」なのか、意味が分からないまま使うのは心配ですよね。
そこで今回は、「精査」の意味と正しい使い方、「精査」の類語について詳しく解説していきます。
1.「精査」の意味:内容が正しいか詳しく調べること
精査の「精」には、「不純物を取り去り、良質なものにする」という意味があります。
また、精査の「査」には、「しらべる」という意味があります。
「調査」や「検査」などのよく似た言葉がありますが、 「精査」は「対象をより細かく調べること」を表す言葉です。
一般的に使われる「精査」の意味
「精査」は、一般的に「詳しく調べる」という意味で使われます。
例えば会社などで、「この書類を精査しておいてください」といわれた場合は、「間違いがないかどうかチェックしてください」ということです。
ただし、「単なるチェック=間違いを見つける」ということだけでは、「精査」にはなりません。
間違いがあれば、正しいものを調べて「ここが間違いでした、こちらが正しいものです」と報告するところまでが「精査」となります。
銀行で使われる「精査」の意味
「精査」は銀行でも使われる言葉です。
銀行では毎日、 業務終了後に帳簿とATMや窓口にある現金を突き合わせて、金額に間違いがないかどうかチェックをします。
この作業を「現金精査」もしくは「精査」といいます。
以前は、金額が一致するまで精査を続けていたようですが、最近は長時間労働を避けるために帰宅できるようです。
病院で使われる「精査」の意味
健康診断などで「要精査」と指示が出ることがあります。
この場合の精査は、 「精密検査」の略で、「より詳しく検査した方がいい」と医師が判断した場合に出される指示です。
「他の病気が隠れている可能性もあるため、もっと専門的な検査をしてください」ということです。
また、重大な病気が発見された場合に、判断材料となる検査結果や心電図、レントゲン写真などを第三者も含めて詳しく調査する場合にも「精査」が使われます。
病院では一人の医師の判断だけでは治療ができないため、「精査」が必要なのです。
2.「精査」を使った例文
「精査」はビジネスの場で多く使われますが、 自分が「精査」をする場合と、相手に「精査」をお願いする場合とでは使い方が変わります。
間違った使い方をしないためにも、例文をご紹介しているので参考にしてみてください。
まずは、自分が「精査」する場合の使い方です。
<例文>
- 頂いた書類を精査した上で、回答いたします。
- 後日精査いたしますのでお待ちください。
- あなたの資料を精査しました。
逆に「精査」を相手にお願いする場合の例文をご紹介します。
<例文>
こちらに書類をお持ちいたしました。ご精査のほどよろしくお願いいたします。
あなたはそれを精査して下さい。
上段は敬語表現のため、「ご」がついて「ご精査」になっています。
下段は敬語ではなく、基本の言い方です。
続いては、「精査」と似たような意味を持つ類語について解説します。
3.「精査」の4つの類語と意味の違い
「精査」という言葉は一般にはあまり使うことがなく、似たような言葉も多いので混同してしまうことが多いです。
「精査」の類語を意味とともにご紹介します。
- 調査(ちょうさ)
- 検査(けんさ)
- 査収(さしゅう)
- 検討(けんとう)
「精査」と「調査」の違い
「調査」には、「調べて明らかにする」という意味があります。
そのため「精査」も「調査」もよく似た言葉ですが、 「調査」は多くの対象を調べ、その実態を明らかにするためにおこなわれます。
それに対して「精査」は、一つの対象について詳しく調べることです。
例文でこの2つの言葉の違いを見てみましょう。
例文:怪我が発生した状況について調査すると共に、原因についてはより精査する必要がある。
「精査」と「検査」の違い
「精査」とよく似た意味の言葉には、「検査」もあります。
病院などで多く使われる言葉です。
「検査」は「決められた方法で、ある物事があらかじめ決められた範囲にあるかどうかを調べる」という意味です。
例えば、血液検査で患者さんの血液が固まりやすいことがわかっても、それがなぜ起きているのか、詳しいことまではわかりません。
そのため、専門の検査が必要となります。
このように、もっと詳しい原因や状況を調べて、より良い治療をするために行うのが「精査」です。
例文:検査の結果、食中毒であることは判明したが、どの菌によるものかは精査で明らかになるはずだ。
範囲としては、「調査」が最も大きな範囲を対象としていることに比べ、「検査」と「精査」は対象とする範囲が絞られます。
段階としては「調査」から必要とされる対象が絞られ、「検査」の後「精査」されるという違いがあります。
「精査」と「査収」(さしゅう)
査収
読み方:さしゅう
意味:
査収とは「調べて受け取る」という意味の言葉である。
書類や品物などを送付する際に、送る側が、「確認の上お受け取り下さい」という意味を込めて用いる定型的表現である。
もっぱら「ご査収ください」という丁寧表現の形をとる。
(引用:weblio辞書)
相手に調べてもらうことをお願いする際に、よく使われるのが「査収」です。
「査収」には、「書類や物品を確認した上で、受け取ってもらう」という意味があります。
例えば商品を相手に依頼して作るとします。
この場合、依頼された方もいきなり商品を作るわけにはいきません。
必要な材料や経費、手順を確認して、お互いが納得してから本格的な製造にかかる必要があります。
「査収」は、このやり取りの最終段階に使われる言葉です。
例文:ご依頼いただきました商品を納品いたしますので、ご査収くださいますようよろしくお願いいたします。
納品した商品に不備はないか、数はきちんとあるか、「お手数ですが確認した上で受け取ってください」とお願いするのが「査収」です。
「査収」と同じような意味で「ご精査ください」という使い方もしますが、「精査」の場合はより細かく見てもらいたい時に使います。
「査収」は、受け取った相手がすぐに確認できる場合にのみ使います。
「精査」と「検討」
「検討」は「物事を詳しく調べ、良いか悪いかを判断する」ことです。
「精査」も詳しく調べるという意味があるので「検討」と同じなのですが、「検討」の場合は「判断を下す」点に違いがあります。
ビジネスシーンでは「考えておく」という社交辞令に使われることも多いですが、正しい意味は「よく調べてから答えを出す」です。
例えば以下の例文のように使います。
例文:一度はお断りしたお話でしたが、再検討させていただいてもよろしいでしょうか。
このように、「検討」は答えを出した後であっても、「再検討」といった使い方ができます。
まとめ
「精査」は「対象を細かく、しっかり詳しく調べる」という意味です。
相手に対してきちんと話をするためにも、間違いがないかどうかしっかり確認をする必要がある場合に使われます。
会社で「精査しておいてください」と頼まれた場合には、目を通すだけでなく正しいかどうか、間違いについても修正点まで調べる必要があります。
間違った確認をすることのないよう、きちんと理解してスムーズな仕事のやり取りに生かしましょう。