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「不毛」は、「進歩や成果がないこと」「土地がやせており、作物が育たないこと」を意味する言葉です。
2通りの意味があるので、文脈に合わせて使い分ける必要があります。
そこで今回は、「不毛」の意味・語源について説明し、使い方・類語・対義語まで解説していきます。
「不毛な議論」「不毛な争い」など、日常的に使用できる表現を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
1.「不毛」の意味
不毛
読み:ふもう
- 進歩や成果がないこと。
- 土地がやせており、作物が育たないこと。
意味①進歩や成果がないこと
「進歩や成果がないこと」を意味する「不毛」では、「不毛な議論」「不毛な争い」「不毛な恋」といった使い方ができます。
主に、物事・行動を対象にとる際に使える言葉です。
言い換えると、「無意味である」「無駄である」「非生産的である」といった物事・行動の様子を説明できる言葉です。
例文
- 感情だけの不毛な議論をしても、時間の無駄だよ。
- 問題の原因を探究するのではなく、責任を押し付け合うなんて、不毛な争いだよ。
- 不倫や浮気などの不毛な恋なんかやめて、まともな恋をしなよ。
意味②土地がやせており、作物が育たないこと
「土地がやせており、作物が育たないこと」を意味する「不毛」では、「不毛の土地」「不毛地帯」といった使い方ができます。
主に、土地・場所を対象にとる際に使える言葉です。
砂漠や化学物質で汚染された地域などが、「不毛の地」の代表例として挙げられます。
例文
- 不毛の大地と呼ばれたあの場所は、降雨量が少なく植物が育たない。
- 戦争で汚染された不毛の地は、植物どころか人も住めない。
- 砂漠である不毛地帯では水一滴見当たらない。
「不毛」の語源:作物や草木が育たないこと
「不毛」には、それぞれ以下の由来があります。
- 「不」は、「~ではない」「~しない」「花の子房」
- 「毛」は、「二毛作(にもうさく)」「獣や人の毛」
「不毛」で使用される「毛」の語源は、「獣や人の毛」ではなく「二毛作(にもうさく)」が由来になっています。
「二毛作」とは、「一年の内に2回、米や麦などを同じ場所で栽培すること」を指す言葉です。
つまり、ここで言うところの「毛」は「米や麦などの作物」を表しています。
したがって、「不毛」は「土地がやせており、作物が育たない」となり、転じて「進歩や成果がないこと」として使用できるのです。
2.「不毛」と「不作」の違い
「不毛」には類語として、 土地や作物に由来する「不作」という言葉があります。
どちらも否定的な言葉ですが、全く異なる使い方をするので、混同しないように確認してください。
「不毛」と「不作」の違いは、以下の通りです。
- 「不毛」は、「進歩や成果がないこと」「土地がやせており、作物が育たないこと」
- 「不作」は、「人・作品・作物などの出来が悪いこと」
上記の通り、「不作」は「人・作品・作物などの出来が悪いこと」を意味し、「不作の年」「不作の結果」などと使用される言葉です。
「不毛」は物事のプロセスに対して使われ、「不作」は物事の結果に対して使われることが多いです。
そのため、「不作」は「不作だった」と表現され、過去の文脈を振り返る際によく使用されます。
3.「不毛」の類語と例文
「不毛」は元々土地・場所を対象にとる言葉なので、人によっては意味が伝わらないかもしれません。
その時は、人を対象によく使われる「不毛」の類語を用いて、しっかり意図を伝えられるようになりましょう。
「不毛」の類語は、以下の2つです。
それぞれの類語について、例文と一緒に意味を解説していきます。
類語1.無駄(むだ)
無駄
読み:むだ
意味:役にたたず、効果・効き目がないこと。
「無駄」は「役にたたず、効果・効き目がないこと」を意味し、「無駄な時間」「無駄な行動」などと使用される言葉です。
「不毛」と異なり、「無駄」は「土地がやせている」の意で使用できませんが、「無意味・非生産的」を表わす言葉として日常的に使用されます。
例文
電車に乗り遅れてしまい、次の電車が来るまで無駄な時間を過ごしてしまった。
類語2.徒労(とろう)
「徒労」は「無駄な努力をし、何の結果も得られないこと」を意味し、「徒労に終わる」「徒労感」などと使用される言葉です。
「不毛」は土地・物事・行動などを対象にとれますが、「徒労」は人間の行動を対象に限定して使用します。
例文
福袋のために朝早く店に並んだが、買うことができず徒労に終わった。
4.「不毛」の対義語と例文
「不毛」は2通りの使い方ができるため、対義語も2通りの使い分けが必要です。
土地・場所、物事・行動に分けて「不毛」の対義語を紹介するので、ぜひご確認ください。
「不毛」の対義語は、以下の通りです。
それぞれ対義語について、例文を紹介してきます。
対義語1.肥沃(ひよく)
肥沃
読み:ひよく
意味:土地に栄養があり、作物がよく育つこと。
「肥沃」は「土地に栄養があり、作物がよく育つこと」を意味し、「肥沃な大地」「肥沃な畑」などと使用される言葉です。
土地・場所を対象にとる言葉であり、「不毛」の直接的な対義語を指します。
例文
あそこの米が美味しいのは、豊かな気候と肥沃な大地に支えられているからだ。
対義語2.充実(じゅうじつ)
「充実」は「内容・力など、必要なものが十分に備わっていること」を意味し、「充実した議論」「設備を充実させる」などと使用される言葉です。
「不毛な議論」が「進歩・成果のない議論」に対し、「充実した議論」は「内容・価値のある議論」を表現することができます。
例文
皆様のご意見・ご感想のおかげで、充実した議論を進めることができました。
5.「不毛」の英語表現と例文
「不毛」は「非生産的」という意味合いを含むため、ビジネスシーンでもよく使用される表現です。
その場しのぎの英語にならないように、ビジネスマンとしてしっかり英語を確認しておきましょう。
「不毛」の英語表現は、以下の2つです。
それぞれについて、例文と合わせて解説していきます。
よく使用されるのは「barren」
「barren」は「不毛な・不妊の・非生産的な」を意味し、「barren land」で「不毛な土地」を表現できます。
人・植物を対象にとる時は「不妊の(生殖能力がない)」、物事・行為を対象にとる時は「非生産的な」と訳しましょう。
例文
It turned to be barren land by war.
(戦争によって不毛な土地と化した。)
「sterile」も使用することができる
「sterile」は「非生産的な・不妊の」を意味し、主に動物・人間を対象に取ります。
名詞系の「sterility」は「滅菌・殺菌」と訳され、医療用語としての意味合いが強い言葉です。
例文
He became a sterile man by Pernicious disease.
(彼は難病で不妊症を患った。)
まとめ
「不毛」は、「進歩や成果がないこと」「土地がやせており、作物が育たないこと」を意味する言葉です。
「不毛な議論」「不毛な争い」など、土地以外を対象に使用する場合は「進歩や価値がないこと」の意で使用されます。
「不毛」は否定的な言葉ですので、対義語である「肥沃」「充実」をイメージして実生活に臨みましょう。