忖度(そんたく)の意味は『他人の心を推し量ること』

忖度の意味とは ビジネス用語

「忖度」とは『他人の心を推し量ること』という意味です。

しかし、最近では「忖度」といえば『上司や目上の人の気持ちを推察し、配慮する』といった意味合いで使われることが多くなりました。

ここでは「忖度」の正しい意味や使い方、「忖度」の意味合いが変化してきた理由などを分かりやすく解説します。

社会人として「忖度」はできて当たり前のこと。きちんと意味を理解して正しい使い方をマスターしておきましょう!

「忖度(そんたく)」
一覧表

忙しい人のために、忖度が一目でわかる一覧表を用意しました。

▼各項目をクリックすると詳しい解説を読むことができます。

意味 他人の心中を推し量ること。推察
使い方 試合に負けた選手の気持ちを忖度する。
類語 推測(すいそく)
憶測(おくそく)
推察(すいさつ)
推考(すいこう)
斟酌(しんしゃく)
顧慮(こりょ)
対義語 独善(どくぜん)
利己的(りこてき)
我が儘(わがまま)
身勝手(みがって)
英語表現 【近い意味の英語】
guess(推測する・推量する)
surmise(推測する)
reading between the line(行間を読む)
森友学園問題について 「口利きはしていない。忖度をしたということでしょう」という発言が話題になった

1.「忖度」の意味

意味は他人の心中を推し量ること

忖度

読み方:そんたく

意味:他人の心中を推し量ること。推察

「忖度」は『そんたく』と読みます。「忖(そん)」も「度(たく)」いずれも『はかる』という意味をもつ漢字です。

広辞苑によると、『他人の心中を推し量ること。推察』と説明されています。

つまり、 「忖度」とは『他人の心をおしはかること』『他人の気持ちを推察すること』という意味であり、相手に対する思いやりを表す言葉なのです。

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  • 「忖度」の起源は中国語

    「忖度」の歴史は古く、中国最古の詩篇である『詩経』で使われていました。

    日本でも平安中期の漢詩集『菅家後集』で「忖度」という言葉の使用が確認されています。

    この頃の「忖度」には、純粋に『人の心・気持ちを推測する』という意味しかありませんでした。

    『森友事件』から「忖度」の意味が変わってきている!?

    本来「忖度」には、相手を思いやる気持ちが込められており、親や友人など誰に対しても使うことのできる言葉です。

    しかし、 近年では『自分よりも立場が上の人間の心情を汲み取り、それに配慮した行動(多くは社会的に望ましくない行動)をすること』といった意味として捉えられるようになりました。

    そのきっかけとなったのは、2017年の森友学園事件です。

    国有地を格安で売却した問題をめぐり、「口利きはしていない。忖度をしたということでしょう」という森友学園の籠池理事長の記者会見での発言がありました。

    森友学園事件や続く加計学園事件においても、「忖度する」ことはまるで悪いことであるかのように報道されました。

    以来、「忖度」といえば 『目上の人間の気持ちを汲み取り、配慮すること』『指示されたわけではないが、上司が望んでいるであろう行動をおこすこと』と考えられるようになったのです。

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  • 2.「忖度」の使い方と例文

    「忖度」は以下のような使い方をします。

    • 母の心を忖度して、早めに帰宅した。
    • 試合に負けた選手の気持ちを忖度する。
    • 彼女に振られた友達の気持ちを忖度し、飲み会を開いた。
    • 小説は作者の意図を忖度しながら読むものだ。

    普段こういった言い方をする人はあまりいませんよね。

    しかし、 これが『誰に対しても使える・相手を思いやる気持ち』である「忖度」本来の使い方なのです。

    ただし、現在、政治的な場面でよく使われている「忖度」も決して間違った使い方をしているわけではありません。

    人々に使われる中で否定的な(あるいは肯定的な)意味合いが強まる、というのもごく自然なことなのです。

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    3.「忖度」の類義語

    「忖度」と同じような意味をもつ言葉には、以下のようなものがあります。

    • 推測(すいそく):ある事柄をもとにして推量すること。
    • 憶測(おくそく):自分で勝手に推測すること。当て推量。
    • 推察(すいさつ):他人の事情や心中を思いやること。
    • 推考(すいこう):物事の道理や事情などを推測して考えること。
    • 斟酌(しんしゃく):相手の事情や心情をくみとること。
    • 顧慮(こりょ):ある事をしっかり考えに入れて心をくばること。

    そもそも「忖度」と完全に同義の日本語はないと言われており、類義語といえど微妙にニュアンスは異なります。

    他には、「察する」「空気を読む」なども意味的には近いものと考えられます。

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  • 4.「忖度」の対義語

    「忖度」と反対の意味をもつ言葉には、

    • 独善(どくぜん):他人に関与せず、自分の身だけを正しく修めること。
    • 利己的(りこてき):自分の利益だけを追求しようとするさま。
    • 我が儘(わがまま):自分の思い通りに振る舞うこと。
    • 身勝手(みがって):他人のことを考えず、自分の都合や利益だけを考えて行動すること。

    などがあります。

    他に『空気(kuki)を読めない(yomenai)』を意味する「KY」も、「忖度」の対義語と言えるかもしれませんね。

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    5.「忖度」を英語にすると?

    『他人の心中を推し量って配慮する』なんて、いかにも日本人らしい文化ですよね。

    では、「忖度」を英語にするとどうなるのでしょうか?

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  • 「忖度」にあたる単語は無い

    実は、英語に「忖度」を意味する単語はありません。

    “guess(推測する・推量する)”“surmise(推測する)” ”reading between the line(行間を読む)” などが意味的には近いので、「忖度」を通訳する際にはこれらの単語が使われています。

    しかし、それらの単語では「忖度」の微妙なニュアンスを表現しきれていないのも事実です。

    外国人には「忖度」の意味が理解できない!?

    外国人、特に欧米の方々はどうして日本人が「忖度」するのか分かりません。 「頼まれてもいないことを見返りも求めずにやるなんて信じられない」のです。

    欧米では何よりも『契約』が大事にされます。「このミッションを達成すれば、上のポジションを用意しよう」といったように、 具体的な命令や見返りの提示といったきちんとした契約がなければ、欧米人が動くことはありません。

    ある欧米人は、「忖度」とは『イエスマン』のことだと言いました。

    なるほど、目上の人間の望むことを言われる前に察して行動にうつすなんて、確かにイエスマンですね。

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  • 6.「忖度」ブームの2017年

    2017年は『森友学園問題』がきっかけとなり、「忖度」が一躍脚光を浴びた年と言えます。

    「忖度」は「インスタ映え」などと並び、2017年の流行語としてノミネートされ、見事大賞を受賞しました。

    そんな「忖度」ブームに乗じて、様々な「忖度」グッズが発売されました。

    例えば、ヘソプロダクション(大阪市)の「忖度饅頭」は普通の饅頭に「忖度」と焼き印を入れたもので、お土産や話のネタとして爆発的な人気となりました。

    ちなみに、2017年の流行語大賞授賞式において「忖度」で大賞を受賞したのは、ヘソプロダクション代表取締役の稲本ミノル氏でした。

    他にも、ファミリーマートのお弁当「忖度御膳」、ネットショップ『河内國製作所』の「忖度Tシャツ」など、実に多様なジャンルで「忖度」グッズが発売され話題になりました。

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    7.まとめ

    政治家の「忖度」がクローズアップされがちですが、本来の「忖度」とは日本人らしい思いやりや心遣いを感じることのできる素晴らしい言葉なんです。

    ビジネスシーンのみならず、円滑な人間関係において「忖度」は必要不可欠なもの。

    しかし、やり過ぎた忖度や忖度する場面を間違えると、思わぬトラブルに巻き込まれてしまうこともあるかもしれません。

    社会人として、正しくスマートに「忖度」できるようになりましょう!

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