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ビジネスシーンで上司が「微力ながらお力添えさせていただきます」と言っているのを聞いたことはありませんか?
「微力ながら」とは「少しの力しかないけれど」という意味ですが、具体的な使い方がわからない人も多いでしょう。
そこで今回は、「微力ながら」の意味や使い方を例文を使ってご紹介します。
相手を立てて謙遜する際に使用する言葉のため、上手に使いこなすことで人間関係を円滑にすることができるでしょう。
ぜひ参考にして、ビジネスシーンに役立ててみてください。
1.「微力ながら」の意味
「微力ながら」の「微力」には、「力の乏しい、力が及ばない」という意味があります。
そのため「微力ながら」という言葉は、「依頼を受けた仕事に対して十分な能力はないけれども」という意味合いで使われます。
ただし、一般的には「実際には十分な能力があるが、へりくだって相手に敬意を表す」という場合に使用するため、本当に能力が足りない時は使用しません。
本当に能力が足りない場合には、「尽力しない」など精一杯頑張ることを伝えましょう。
「微力ながら」は、日本人特有の謙遜した言い回しのため、意味を取り違えないように注意してください。
また、場合によっては本当に能力がないと思われかねないため、履歴書やプレゼンなど、アピールすべき場では使わないほうが無難です。
2.「微力ながら」のビジネスシーンでの使い方と例文
「微力ながら」という言葉は、「微力ながら○○させていただきます」という使い方が可能です。
「微力ながら」の使い方を4つご紹介します。
ビジネスシーンでの使い方①「微力ながら尽力」
尽力という言葉の意味は、以下の通りです。
「尽力」には「相手のために力をつくす」という意味があり、同時に相手への敬意も表します。
そのため、上司や取引先に使うには、最も適した言い回しと言えるでしょう。
「微力ながら尽力」を使った例文
<例文>
- 部長、我々も微力ながら尽力いたします
- 微力ながら尽力いたす所存です
ビジネスシーンでの使い方②「微力ながら精一杯」
「精一杯」の意味は以下の通りです。
精一杯
読み:せいいっぱい
意味:最大限の、できる限りの、
「微力ながら尽力」と同様に、「微力ながら精一杯」も相手への敬意を表しつつ全力で対応するという意味の言葉です。
「精一杯」をつけることで、相手にやる気の度合いが大きいことを表現できます。
ビジネスシーンで使える言い回しなので、覚えておきましょう。
「微力ながら精一杯」を使った例文
<例文>
- 微力ながら精一杯協力させていただきます
- 微力ながら精一杯やったのですが…力及ばずで申し訳ありません
ビジネスシーンでの使い方③「微力ながら応援」
「応援」には以下のような意味があります。
応援
読み:おうえん
意味: 力を貸して助けること。また、その助け。
「応援」という言葉には、 競技・試合などで声援や拍手を送って選手やチームを励ます意味もあります。
ビジネス上で使われる「応援」の場合は、「力を添えて助ける」という意味で使われ、直接手を出して助けることを表します。
「微力ながら応援」を使った例文
<例文>
- 微力ながら応援に参りました
- 微力ながら応援に向かおうと思っております、必要なものなどはありますでしょうか
ビジネスシーンでの使い方④「微力ながらお役にたてれば」
「お役に」の「役」には以下のような意味があります。
「お役に」の「役」という言葉は、「受け持ちの任務や職務」のことを指します。
ビジネスシーンでは、「もっぱらのつとめ、唯一の仕事」という意味もありますが、この場合は「~役」というニュアンスになるため多少異なります。
「微力ながらお役にたてれば」を使った例文
<例文>
- 微力ながらお役にたてれば幸いです
- 微力ながらお役にたちたいと思っております
3.「微力ながら」を使うときの注意点
「微力ながら」を使うときには、2点ほど注意点があります。
- 「微力ながら」は頼りないイメージを持たれやすい
- 「微力ながら」を嫌味と感じる人もいる
- 他人に対しては使わない
注意点をチェックしておけば、ビジネスでトラブルになることを事前に防げるでしょう。
「微力ながら」は頼りないイメージを持たれやすい
「微力ながら」という言葉は、実際の能力よりも低く表現し、謙遜するときに使います。
しかし、使うシーンによっては相手に「頼りないかも…」「この人で大丈夫かな…」と思われてしまうことも。
自分をへりくだることは相手に敬意を表すためですが、場合によっては「自分の力量不足の言い訳」と受け取られるケースもあるからです。
たとえば、依頼する仕事の難易度が高い場合、「微力ながら」と謙遜すると「では他の方にお願いします」と断られる場合もあるので注意しましょう。
「微力ながら」はあくまで自分をへりくだって使う言葉であるため、自己アピールの場や実力が試される場での使用は控えるのが賢明です。
「微力ながら」を嫌味と感じる人もいる
「微力ながら」という言葉は、場合によっては嫌味に聞こえることがあります。
たとえば、誰が見ても優秀な人が「微力ながら頑張ります」というと、聞いた人はバカにされているように感じる場合も。
ビジネスシーンでは、自分をへりくだりすぎるのは危険なので注意しましょう。
また、目上の人が聞くと「本当は自信満々のくせに生意気だ」と受け取られかねません。
本当に自信のある仕事や、自分の実力が相手より上だと明確な場合には「微力ながら」を使うのは避けましょう。
他人に対しては使わない
「微力ながら」という言葉は、自分の能力を謙遜して表現する際の言い回しです。
そのため、他人に対しては使わないようにしましょう。
たとえば、相手の業務がうまくいかない時に、「微力なので、さぞかし大変でしたでしょう」などと使うのは絶対にNGです。
相手に失礼になるため、使い方を間違えないように注意してください。
4.「微力ながら」の類語
「微力ながら」の類語をご紹介します。
- 僭越ながら(せんえつながら)
- 及ばずながら(およばずながら)
- 憚りながら(はばかりながら)
それぞれ詳しく見ていきましょう。
類語①「僭越ながら」
「微力ながら」の類語として、「僭越ながら」があります。
読み:せんえつながら
意味:「僭越」には「身分や権限を越え出て(何かを行う)」という意味合いがあります。簡単にいうと「差し出がましい」「身の程をわきまえない」という意味の表現です。
(参考:weblio辞書)
「僭越ながら」という言葉には、「自分ごときには身に余る」という謙遜や恐縮のニュアンスが含まれています。
そのため、何らかの大役を任されたときには、文脈によっては「光栄」というニュアンスも含まれているといえるでしょう。
「僭越ながら」という言い回しは、挨拶やスピーチなどの開口一番で使われることが多いです。
「僭越ながら」の例文
<例文>
- 僭越ながら、わたくしが司会進行役を務めさせていただきます
- 社長直々にご指名をいただきました。僭越ながら乾杯の音頭をとらせていただきます。
- 僭越ではございますが、乾杯の挨拶を始めさせていただければと思います。
類語②「及ばずながら」
「微力ながら」の類語に、「及ばずながら」という言葉もあります。
「及ばずながら」という言葉は、何かを頼まれた際などに「自分の力は十分に及んでいないが精一杯やります」という謙遜の意味で使われます。
「及ばずながら」の例文
<例文>
- 及ばずながらご助力いたします
- 及ばずながら全力を尽くします
類語③「憚りながら」
「微力ながら」と似た言葉で、「憚りながら」があります。
「憚る」とは、「差し障りをおぼえてためらう」「気がねする」「遠慮する」という意味の言葉です(参考:weblio辞書)。
これを尊敬語にした表現が「憚りながら~を申し上げます」となります。
つまり、「遠慮すべきかもしれませんが」「生意気な言い分ですが」などのニュアンスで使われます。
「憚りながら」の例文
<例文>
- 憚りながら自分もこの会社の一社員です
- 憚りながらご注意申し上げます
- 憚りながら私はこれでも作家のはしくれです
まとめ
「微力ながら」は「少しの力しかないけれど、足しにもならないが」などの意味があります。
自分の力量をへりくだる意味を持ち、ビジネスシーンでよく使われる言葉です。
しかし、使い方や使う相手によっては嫌味に受け取られる場合もあるので注意しましょう。
また、言葉の通りに受け取られる場合もあるため、自信のある仕事の打診があった際には使用しないことをおすすめします。
ビジネスで成功を納めるためにも、正しく使えるようにマスターしましょう。