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お取り計らいいただき、誠にありがとうございます。
「お取り計らい」には 「事が上手く運ぶよう対処すること、適切に取り扱うこと」という意味があります。
ビジネスシーンでは頻繁に耳にする言葉なので、正しい意味を理解し、目上の人にも失礼のないように使いましょう。
今回は「お取り計らい」の意味や使い方、類語表現について詳しく解説していきます。
1.「お取り計らい」の意味
意味は「事が上手く運ぶように対処すること」
「お取り計らい」は、 「取り計らい」に丁寧語の「お」が付いた敬語表現です。
「お取り計らい」の「計らい」には、以下のような意味があります。
【計らい】⇒判断。取り扱い。処置。
(引用:weblio辞書)
「計らい」を「取る=自ら身に持つ」行為が「取り計らい」なので、「配慮して上手く行くように行動すること」という意味合いがあります。
2.「お取り計らい」の使い方
「お取り計らい」は、ビジネスシーンでよく使われます。
- 感謝やお礼を伝える時
- 依頼やお願いをする時
それでは、それぞれの場面ごとに「お取り計らい」の使い方を説明します。
感謝やお礼を伝える場面での「お取り計らい」
相手の厚意に対して感謝を伝える時には、以下のようなフレーズで「お取り計らい」を使います。
- お取り計らいくださり、ありがとうございます
- お取り計らいいただき、感謝申し上げます
これらの「お取り計らい」は、「物事が上手く進むように相手が対処してくれた」ことに対する感謝の言葉です。
つまり、相手の「配慮」や「気遣い」に感謝するという意味合いがあります。
「お取り計らいくださる」と「お取り計らいいただく」は、どちらも相手に敬意を示した敬語表現です。
しかし、主語が異なるので使い方には注意しましょう。
くださる | いただく | |
敬語 | 「与える、くれる」の尊敬語 | 「もらう」の謙譲語 |
主語 | 相手 | 自分 |
「くださる」は、相手が自分に何かをしてくれた時に使う尊敬語です。
一方「いただく」は、自分が主語になって相手から何かをもらった時に使う謙譲語です。
感謝を述べる場合には、どちらを使ったからと言って失礼になることはありません。
しかし、相手が進んで行ってくれた厚意などには「お取り計らいくださり」という尊敬語を使いましょう。
感謝を伝える場面での「お取り計らい」の使い方を、以下の例文でご紹介します。
<例文>
- ご親切にお取り計らいくださり、ありがとうございます。
- 今回は急な依頼にもかからわず、お取り計らいいただきまして、誠に感謝しております。
依頼する場面での「お取り計らい」
何かを相手に依頼する時には、以下のようなフレーズで「お取り計らい」を使います。
- お取り計らいのほど、よろしくお願い致します
- お取り計らいくださいますよう、お願い申し上げます
- お取り計らい賜(たまわ)りますよう、お願い致します
依頼する時は、 「これからお願いすることが、上手く行くように対処してください」という意味合いがあります。
かしこまった表現のため、取引先などへの依頼やお願いの際に使えます。
以下の言葉を付け加えると、更に丁寧な表現になります。
相手に依頼を行う時の「お取り計らい」の例文は以下の通りです。
<例文>
- お手数をおかけしますが、お取り計らいのほどよろしくお願い致します。
- 恐れ入りますが、お取り計らいくださいますよう、何卒お願い申し上げます。
- 恐縮ではございますが、お取り計らい賜りますよう、お願い致します。
目上の人への使い方
「お取り計らい」は、感謝を伝える時には相手の「行動に対する配慮や気遣い」の意味で使います。
そのため目上の人にも、失礼なく使うことができます。
一方、依頼する場面では指図した印象を与えてしまうことがあるので、注意が必要です。
本来は、目上の人に対して依頼をする場面においても「お取り計らい」という言葉は正しい使い方です。
しかし、「上手く事を運んでください」のように指図したような印象を受ける人もいるので、使わない方が良い場合もあります。
目上の人に依頼したい場合には、 「ご協力」や「何卒」などを使うと良いでしょう。
<例文>
- お手数をおかけしますが、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
- 恐縮ではありますが、何卒よろしくお願い致します。
3.「お取り計らい」の類語
「お取り計らい」の類語表現には、以下のような言葉があります。
- お気遣い(おきづかい)
- ご配慮(ごはいりょ)
- ご高配(ごこうはい)
それぞれの類語について詳しく確認してみましょう。
お気遣い(おきづかい)
「お気遣い」とは、 「相手に対して、自分のためを思って思案することを感謝する表現」(引用:weblio辞書)です。
「お取り計らい」と「お気遣い」には、以下のような違いがあります。
お取り計らい | お気遣い | |
意味 | 事が上手く運ぶよう対処すること | 相手が配慮してくれる気持ち |
使う場面 | 感謝や依頼 | 基本的に感謝のみ |
「お気遣い」は「お取り計らい」の類語ですが、基本的な意味が違います。
「お取り計らい」は相手に依頼する際にも使えますが、「お気遣い」は「お気遣いよろしくお願いします」という意味になるため失礼です。
ただし、公共の場で不特定多数の人に禁煙を呼び掛けたりする際には、「お気遣いのほど、よろしくお願い申し上げます」というフレーズで使われます。
以下は、「お気遣い」を使った例文です。
<例文>
- この度はお気遣いいただき、誠にありがとうございます。
- 多くの人が使う場所です。ゴミは持ち帰るなど、お気遣いのほどよろしくお願い致します。
ご配慮(ごはいりょ)
「ご配慮」は、 「相手の気配りを指す語」(引用:weblio辞書)です。
「ご配慮」も「お気遣い」と同様、相手の気持ちや心を指す言葉ですが、以下のような違いがあります。
お取り計らい | お気遣い | ご配慮 | |
意味 | 事が上手く運ぶよう対処する | 相手が配慮してくれる気持ち | 気配り、心を配ること |
焦点 | 相手のことを思いやる気持ち | 相手のことを心配する気持ち | 相手のことを想いやる気持ち |
「ご配慮」は相手の気持ちに感謝するだけでなく、今後を「心配」する気持ちが大きいのが特徴です。
以下の例文を参考にしてみてください。
<例文>
- 入院していた際には、お気遣いいただき嬉しかったです。
- 夜中の騒音はご配慮いただきますよう、よろしくお願い致します。
ご高配(ごこうはい)
「ご高配」は 「相手の配慮や気遣いなどを敬って言う言い方」(引用:weblio辞書)で、ビジネスシーンでよく使われるフォーマルな言葉です。
「ご配慮」と同じ意味で使えますが、以下の違いがあるので注意しましょう。
取り計らい | 配慮 | 高配 | |
対象 | 相手の気配り、対処に対して | 相手や自分の気配りに対して | 相手の気配りに対して |
「配慮」は相手からの厚意に使う他、「配慮が足りず、申し訳ありませんでした」のように自分の気配りに対しても使います。
一方「高配」は、相手の気配りに対してのみ使う言葉です。
以下の例文で、「配慮」と「高配」の使い方を見てみましょう。
まとめ
「お取り計らい」は、 「事が上手く運ぶよう対処すること、適切に取り扱うこと」という意味です。
ビジネスシーンでは、感謝を伝えたり依頼をしたい場面で用いられます。
目上の人に感謝を伝える時に、「お取り計らい」を使うのはOKです。
しかし、何かを依頼したい場面で「お取り計らい」が使いにくい場合には、「ご協力お願いします」や「何卒よろしくお願い申し上げます」などに言い換えて使いましょう。