『CAREER PICKS』は、複数の企業と提携し情報を提供しており、当サイトを経由して商品への申込みがあった場合には、各企業から報酬を受け取ることがあります。ただし当サイト内のランキングや商品の評価に関して、提携の有無や支払いの有無が影響を及ぼすことはございません。 また当サイトで得た収益は、サイトを訪れる皆様により役立つコンテンツを提供するために、情報の品質向上・ランキング精度の向上等に還元しております。
「ご尽力」とは、「力を尽くす」「持っている全ての力で取り組む」という意味を持つ「尽力(じんりょく)」の敬語表現です。
メールでも口頭でも、ビジネスシーンで 相手に感謝する際によく使われる言葉ですね。
しかし、実は「ご尽力」を間違った使い方をしている人が意外にも多いんです。
たとえば、「ご尽力お願いします」とお願いや依頼の意で使うのは失礼にあたるということを知っていますか?
今回は、「ご尽力」の意味や使い方、依頼するときの類語・言い換え表現について、例文をまじえて解説します!
1.「ご尽力」の意味と使い方
「ご尽力」の意味は相手への感謝
ご尽力
読み:ごじんりょく
意味:
あることを達成するために力を尽くすことを、目上の人などに丁寧に言う言い回し。尽力。
目上の人に、全面的に協力してもらった際などに「ご尽力を頂き」という表現を使い、より改まった場では「ご尽力を賜り」という表現を用いる。
(引用:weblio辞書)
「ご尽力」とは、目上の人が力を尽くしてくれたことへのお礼・感謝の言葉として使われる言葉です。
目上の人や取引先に対して「手伝ってくださってありがとうございました」では稚拙な印象になるため「ご尽力」という言葉を使います。
「ご尽力頂きありがとうございます」という使い方が基本です。
また、「尽力」という言葉には「力を尽くす」という意味があるため、通常の努力ではなく、非常に大きな努力を尽くす気持ちが込められています。
「ご尽力」の間違った使い方に注意
依頼の意味で「ご尽力お願いします」という使い方は間違いです。
相手に対して「どうか私のために力を尽くして努力してください」という意味になるため、失礼です。
くれぐれも以下のような使い方をしないように注意しましょう。
- 間違った例文①:ご尽力いただきますよう、宜しくお願いいたします。
- 間違った例文②:どうかご尽力くださいますようお願いします。
相手に依頼する際は「お力添え」を使う
相手に協力を依頼したい時には、「尽力」の類語である「お力添え」を使います。
- お力添えいただきますよう、宜しくお願いいたします。
- どうかお力添えくださいますようお願いします。
「お力添え」よりもフランクな表現であれば、シンプルに「お力を貸してください」と言うこともできます。
「尽力」は自分の意気込みを伝える時にも使える
「尽力」は、自分の行動に対しても使うことができます。
自分が何かを頑張ったり、努力したりするときに以下のような使い方をします。
【例文】
- これからも当プロジェクトに尽力していく所存です。
- 微力ながら、尽力させていただきます。
もう少しフランクな表現をすれば「これからも努力します」と言いますが、ビジネスシーンでは「尽力」のほうが意気込みを伝えることができるでしょう。
ただし、過去の自分の行動に対して使うのは誤用です。
終わった出来事、とくに成功した出来事に対して「尽力しました」と言うのはおこがましいので、相手に不快感を与えかねません。
以下のような使い方をしないように注意しましょう。
誤用①:本案件のために尽力いたしました
「尽力を尽くす」「尽力を注ぐ」は重複表現
「尽力」は「力を尽くす」という意味のため、「尽力を尽くす」では重複表現になります。
また、「尽力を注ぐ」も、「注ぐ」という意味が「尽くす」と似ているため、重複に近い表現になります。
これからの意気込みを伝える大事な場面で、間違った使い方をすると、意気込みが伝わらなくなってしまうので注意しましょう。
2.「ご尽力」の例文
では、「ご尽力」を使った例文を実際に見ていきましょう!
使い方が不安な方は、そのまま例文をメール文に用いてみてください。
「ご尽力いただき」
「ご尽力いただき」は「力を尽くしていただいて」という意味です。
例:ご尽力いただき、ありがとうございます。
例文は力を尽くしていただいた感謝の言葉として使われています。
また、 「謝罪」の意を伝える場面で前置きの言葉としても使われます。
例:ご尽力いただきましたのに、このような結果となってしまい、誠に申し訳ございません。
例文は相手への感謝を表すとともに、自分(自社)の「謝罪」の意を伝えています。
「ご尽力を賜り」
「ご尽力を賜り」とは、「力を尽くしていただきまして」という意味です。
「ご尽力いただき」よりも、さらに丁寧で、相手を敬った言い方です。
口頭でも使われますが、特にメールや手紙などの書き言葉で使われることが多いです。
「ご尽力をいただきまして大変ありがとうございます」という意味の例文です。
かしこまった言い方で感謝を伝えたい時に使うと、気持ちが伝わるでしょう。
「ご尽力の賜物」
「ご尽力の賜物」とは「力を尽くしてくださったおかげで得られた成果や恩恵」を指す言葉です。
非常に丁寧な表現のため、目上の人にも使えます。
例文は「今回のことはただただあなたが力を尽くしてくださった結果のことです。本当にありがとうございます」という意味です。
3.「ご尽力」の類語
「ご尽力」と同じく目上の方に使うことができる類語には「お力添え」「ご助力」「ご支援」などの言葉があります。
それぞれ例文をまじえて確認していきましょう。
「お力添え」
「お力添え」とは、「手を貸すこと」「手伝うこと」という意味の丁寧な表現です。
相手からの支援を丁寧に感謝する時に主に使われる言葉です。
「ご尽力」と違い、 相手が力を尽くすほどの努力を必要としないことから、 依頼の際にも使うことができます。
- 例①: これまで多くのお力添えをいただき、誠にありがとうございました。
- 例②: これからもお力添えをお願いしたく、ご連絡させて頂きました。
例①では感謝、例②では依頼の意見があります。
また、 「尽力」とは異なり、「(自分が)力添えをする」とは言いません。
「お力添え」「力添え」は自分に対して使うことのできない言葉です。
「力添え」には尽力のような必死さがないため、使用すると誠意を欠く印象になります。
「私も少しですが力になりたいと思っています」と言おうとしている例文ですが、誤用です。
「私も微力ながらお力になりたいと存じます」や「私も微力ながら尽力させていただきたく存じます」と言うのが正解です。
【一目でわかる「ご尽力」と「お力添え」の使い分け】
相手への感謝や謝罪 → 「ご尽力」○ 「お力添え」○
相手へのお願いや依頼 → 「ご尽力」× 「お力添え」○
自分の行動に対して → 「尽力」○ 「お力添え」×
使い分けができるよう、しっかりと覚えておきたいところですね。
「ご助力」
「ご助力」とは、「相手の手助け・力添えをうやまって言う表現」(引用:weblio辞書)のことです。
例文は「今回は自社のプロジェクトに対して(目上の人が自分に)多くの手助けをしていただいて本当にありがとうございました」という意味です。
「お力添え」と同じく、「感謝」「謝罪時の前置き」「依頼」の場面で使うことができます。
5.まとめ
「ご尽力」の意味と正しい使い方についてご紹介しました。
「ご尽力」は依頼の場面や、自分の過去の行動に対しては使いません。
相手にお願いする際は「お力添え」を使い、失礼にないようにしましょう。
また、「ご尽力」の類語も上手に使って、ビジネスシーンを乗り切ってください。