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「承諾」とは、「相手からの提案や要求・頼みごとなどを、納得した上で聞き入れる、または引き受ける」ことです。
渋々受け入れるようなイメージではなく、前向きな姿勢で申し出を受け入れる様子を表しています。
「承諾」には「承認」や「了承」といった似たような言葉が多く、これらの使い分けに困っている方も少なくないでしょう。
そこで、本記事では、ビジネスシーンでよく使われる「承諾」の意味や使い方、敬語表現について解説します。
そして、「承認」「了承」「了解」のそれぞれの意味と使い方の違いについてもご説明します。
この記事を読んで、「承諾」の正しい使い方を身につけてください。
1.「承諾」の意味
意味は「同意して引き受けること」
相手から掲示された条件や、「この方法はどうだろう?」といった意見・進言などに対し、納得して同意することが「承諾」の意味です。
「承諾」は、相手からの意見や要求などに対して、あくまで前向きに引き受けるというニュアンスを持ちます。
また、「承諾」は、「承」と「諾」の2つの漢字に分けられ、それぞれ以下のような意味を表します。
- 【承】:「受ける・聞く」の謙譲語である「承る(うけたまわる)」
- 【諾】:「承知・応答」を表す
上記2つの漢字を組み合わせることで、「相手の意見を聞いたり受けたりし、それを承知する」という意味となります。
2.「承諾」の使い方と例文
「承知」が知ることなのに対し、「承諾」は相手の望みを受け入れる、というニュアンスが含まれています。
ビジネスシーンだけではなく、「友人との約束」や「結婚の申し出」などのプライベートのやり取りでも使われます。
<例文>
- 職場の異動願いを上司に承諾してもらった。
- ついに相手方の両親から結婚の承諾を得た。
また、「承諾」の使い方には、敬語表現や公的提案時の表現方法の違いなど、以下3つの特徴があります。
それでは、順に解説していきます。
相手との契約・取引・依頼を引き受ける時に使う
個人や会社間での契約や取引、依頼を引き受けるときには「承諾」を使用します。
金銭や仕事上の契約、冠婚葬祭などのかしこまった場で使われるのが一般的です。
<例文>
- 父の遺産相続について、家族や親戚の承諾を得る。
- 掲示された金額が適正であったため、業務委託契約に承諾した。
- 結婚式での友人代表の挨拶を、快く承諾するつもりです。
敬語表現は「ご承諾いただく」
「承諾」の敬語表現は「ご~いだたく」を用いて「ご承諾いただく」と表現します。
「ご承諾いただく」は二重敬語にも思われますが、実際は二重敬語に該当しません。
「承諾」という言葉自体には謙譲の意味が含まれないため、「承諾」は他の尊敬・謙譲表現と組み合わせて使えます。
<例文>
- この度はご承諾いただき誠にありがとうございます。
- 本契約内容について、ご承諾いただければ幸いにございます。
また、以下の表現も二重敬語には当たらないので、覚えておくと良いでしょう。
- ご承諾くださり~
- ご承諾賜(たわま)り~
3.【意味の違いと使い分け】「承諾」の類語
「承諾」の主な類語には、以下の3つが挙げられます。
それでは、それぞれの正しい意味と「承諾」との使い分け方についてご説明します。
類語1.承認
「承認」は何らかの事柄や事実を確認し、それらが正しいものであると認めるときに使用します。
個人間のやり取りを表す「承諾」に対し、「承認」は国や公的機関などの「正式な事柄を認めること」を表すのが一般的です。
<例文>
- 土地の所有権について、相手の主張を承認する。
- 特殊なケースの軍事行動を国連が承認した。
類語2.了承
「了承」は「承諾」と同じく「事柄や事実を納得し許可すること」を指します。
「許可する」という意味合いから、「承諾」や「承認」に比べ「上の立場から判断する」という意味を含んだ語句です。
そのため、連絡相手が上司、または取引先のクライアントの場合に使用するのは不適切ですので注意してください。
目上の者や取引先相手に使用する場合は、「ご了承いただく」などの謙譲語で表しましょう
<例文>
- 部下からの提案を精査し、了承した。
- 今回の計画について、ご了承いただきたく思います。
類語3.了解
「了解」は、「意見や要求の意味をはっきりと理解し、納得すること」を表します。
「了解いたしました」と敬語にすることで、目上の方にも使うことができます。
しかし、現在では、「了解」は「目上の人に対して失礼な表現である」という説が普及しています。
ビジネスマナーで大切なのは、相手に失礼な印象を与えないよう配慮することです。
ビジネスシーンにおいて「了解しました」、つまり「分かりました」と伝えたい場合は、以下のように言い換えると良いでしょう。
- 承知いたしました
- かしこまりました
- 承(うけたまわ)りました
<例文>
- その案件については、まだ本部からの了解を得ていない。
- 彼が明日の会議に出席できないことを了解しました。
4.「承諾」の対義語と例文
「承諾」の対義語には以下の2つが該当します。
要求や依頼を快く引き受ける「承諾」に対し、「辞退」はへりくだって断る表現、「拒絶」や「拒否」は提案に対し強く断る表現となっています。
対義語1.拒絶
「拒絶」は、「相手からの頼まれごとや仕事の依頼などをはっきりと断ること」を指します。
「承諾」の正反対の意味合いであり、「同意もなければ要求も受け入れない」という表現です。
ビジネスメールなどの文面では直接使わない言葉ですが、状況説明や進捗状況などを口頭で報告する時に使用する場合があります。
「拒絶反応」などの使い方から、心理や体質的に「断固として受け入れない」という強い否定表現としての使用が一般的です。
<例文>
- 取引先からの無茶な依頼をはっきりと拒絶した。
- 部下を飲み会に誘ったが、明らかに拒絶反応を示している。
対義語2.拒否
「拒否」も「拒絶」と同じく、「相手の頼みごとなどを承知せず断ること」を意味し、「承諾」の意味とも反対になります。
「拒絶」と比べると心理や体質的ではなく、「要求や依頼の内容」への否定の意味合いが強いです。
<例文>
- 大企業からの連絡だったが、内容に不満があったので要求を拒否した。
- 用事があったので、上司からの誘いを拒否してしまった。
まとめ
「承諾」は「相手からの要求・依頼などの申し出を快く引き受けること」です。
主に相手との取引・契約・依頼を引き受ける時に使われます。
よく似た言葉である「承認」は公的機関等の正式な事柄に使用されます。
また、「了承」「了解」は上からの立場のニュアンスが含まれるので、使う際には注意が必要な言葉です。
正しい使い方を身につけ、ぜひ今後のビジネスシーンなどで役立てていきましょう!