「サービス残業」とは?サビ残の実態や手口を大公開!

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よく「サービス残業」という言葉を耳にしますが、具体的にどういう意味なのかご存知ですか?

「サービス残業」とは、法定労働時間外に働いているにも関わらず、その分の賃金が支払われない残業のことです。

この記事では、サービス残業について以下の内容を分かりやすく解説します。

  • サービス残業とは
  • サービス残業が起こる理由
  • サービス残業の手口
  • サービス残業を無くす方法

「サービス残業は当たり前のことだから・・・」と諦めず、この記事を読んでサービス残業に立ち向かいましょう!

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1.サービス残業とは

「サービス残業」とは、 法定労働時間を超えて働いているにも関わらず、働いた分の賃金が支払われていない残業のことです。

法律では1日の労働時間は「8時間」と定められており、それ以上働くと会社は残業代を支払われなければなりません。

もし、 会社が残業代を支払わないのであればそれは違法です。

つまり、「残業代の支払われない残業=サービス残業」は違法であり、会社が罰せられる可能性もあります。

ここでは、サービス残業について以下の3点を詳しく説明します。

  • サービス残業の違法性
  • サービス残業が多い業種
  • サービス残業がバレたら会社はどうなるのか

順番に見ていきましょう。

1-1.サービス残業が「当たり前」は大間違い

サービス残業は違法です。

労働基準法に「時間外労働(残業)、休日に労働した場合は割増賃金を支払わなくてはならない」と明記されています。

もし違反すると「懲役6カ月以下又は30万円以下の罰金」に処されます。

つまり、サービス残業は明らかに違法であり、刑事罰の対象なのです。

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  • 1-2.サービス残業はなぜ起こる?

    サービス残業が起こる理由は、一人当たりの仕事量が多すぎるからです。

    サービス残業が多い会社では、社員一人に対して、1日ではこなせないような仕事が割り当てられています。

    他の人に頼もうと思っても、周りは自分と同じように仕事に追われている人ばかり・・・。

    そんな多忙すぎる会社なので、辞めていく人も多く、どんどん人手が減っていきます。

    そして、誰かが辞めた分また仕事が増える・・・という悪循環に陥っているのです。

    サービス残業のため人手不足になり、一人当たりの仕事量をますます増やし、さらなるサービス残業を生み出しています。

    1-3.サービス残業が多い業種

    サービス残業が特に多い業種は次の3つです。

    • 百貨店・量販店
    • チェーンストア・スーパー・コンビニ
    • 医療・福祉・介護

    「百貨店・量販店」「チェーンストア・スーパー・コンビニ」といったサービス業、「医療・福祉・介護」といった対人援助職でサービス残業が多い傾向にあります。

    その理由は、やはり「人手不足」と「仕事量の多さ」です。

    「百貨店・量販店」「チェーンストア・スーパー・コンビニ」は店舗数が多く、どれだけ人を雇っても足りない状態です。

    また、「医療・福祉・介護」の分野は、賃金が低く人が集まりにくいです。

    これらの仕事は、消費者や利用者を相手にする仕事であり、予期せぬトラブルやクレームにも対応しなければなりません。

    そのため、就業時間内に仕事が終わらないということが多々あります。

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  • 【補足】サービス残業がバレたら会社はどうなる?

    サービス残業がバレた場合、会社は労働基準監督署から監督指導を受けることになります。

    これは、会社が社員にサービス残業を強要していた場合だけでなく、社員が会社にバレないように自己判断でサービス残業をしていた場合も同様です。

    詳しくは「5.サービス残業を無くすためにできること【組織編】」の「5-2.労働基準監督署に報告する」を参照してください。

    2.サービス残業をさせる手口

    会社が社員にサービス残業をさせる手口はたくさんあります。

    以下が手口一覧です。

    • 定時以降の勤務記録をつけない
    • 早朝出社で仕事をさせる
    • 仕事を持ち帰らせる
    • 15分単位や30分単位で勤務時間をカットする
    • 制度を利用する

    ひとつずつ詳しく説明します。

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  • 2-1.定時以降の勤務記録をつけない

    定時でタイムカードを押して記録上は定時退社したように見せて、実はそのまま残って働いている、というのはサービス残業をさせる常套手段です。

    タイムカード上は定時で退社したことになっているので、会社は残業代を支払わなくていい口実ができます。

    残業したという証拠が残らないので、後から残業代を請求しようとしても実際の残業時間を証明できない可能性があります。

    2-2.早朝出社で仕事をさせる

     始業時間前に出社して仕事をするのも残業です。

    「就業時間内に終わらない仕事を早朝出勤してやる」「朝は早く来て社内清掃」というサービス残業が多く存在します。

    仕事を前倒しでやるのはもちろん、単なる清掃であっても、会社からの指示であれば残業代の支払い対象です。

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  • 2-3.仕事を持ち帰らせる

    「仕事を家に持ち帰る」というのも、残業の一種です。

    「会社として残業が禁止されており、残業をすると上司から怒られる」「しかし、納期が間に合わない」といった場合、やむを得ず仕事を持ち帰る人もいますよね。

    仕事の持ち帰りが会社による指示であれば、間違いなくサービス残業です。

    ただし、緊急性がない仕事を自己判断で持ち帰った場合は、残業とはみなされない可能性もあります。

    2-4.15分や30分単位で勤務時間をカットする

    会社によっては「15分や30分以下の勤務時間は切り捨て」と定めているところもあります。

    しかし、それは違法です。

    1日8時間以上の労働はたとえ1分であっても、残業時間であり、賃金が支払われなくてはなりません。

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  • 2-5.制度を利用する

    サービス残業をさせる手口の中には、法律に基づく様々な制度を悪用しているものがあります。

    以下がその制度です。

    • 裁量労働制度
    • 事業場外みなし労働時間制度
    • 固定残業代制度(みなし残業)
    • 管理監督者(名ばかり管理職)

    どのような制度なのか詳しく説明します。

    裁量労働制

    裁量労働制とは、実際の勤務時間に関係なく、事前に定めた時間働いたとみなす制度のことです(みなし労働時間)。

    裁量労働制は、「専門業務型」と「企画業務型」という一定の業務に携わる人にのみ適用されます。

    この制度を悪用し、 みなし労働時間以上に働かせるというのがサービス残業をさせる手口としてよく見られます。

    例えば、1日8時間のみなし労働時間を設定していれば、1日5時間働いたとしても10時間働いたとしても「8時間勤務」として扱われます。

    しかし、裁量労働制を導入している場合も労働基準法の規制は適用されるため、1日8時間以上の労働には残業代が支払われなければなりません。

    ただ実際には、 8時間以上の労働もみなし労働時間内(サービス残業)として扱われることがほとんどです。

    事業場外みなし労働時間制

    事業場外みなし労働制とは、労働者が会社以外で仕事をする場合、事前に定めた時間働いたとみなす制度です。

    裁量労働制と同様、 実際の勤務時間がみなし労働時間を超えても、サービス残業とされてしまうことがあります。

    しかし、事業場みなし労働時間制であっても、1日8時間以上の労働には残業代が支払われなければなりません。

    ただ、事業場外みなし労働時間制では、会社が実際の労働時間を把握することが困難です。

    そのため、 みなし労働時間と実際の労働時間に差がある場合は、みなし労働時間そのものを改定してもらいましょう。

    みなし労働時間を実労働時間に合わせることでサービス残業を無くすことができます。

    固定残業代(みなし残業)

    固定残業代とは、毎月定額で支払われる残業代のことです。

    法律では、1カ月の時間外労働や休日出勤などを見込んで、残業代を定額で支払うことが認められています。

    「残業代は固定だから」と、実際支払われるべき残業代よりも少ない額しか支給されないケースがあります。

    例えば、「月40時間の時間外手当」と固定残業代が設定されている場合に、月50時間の残業をしたとします。

    法律的には実際の残業時間が固定残業時間を超えた場合は、残業手当の対象であり、会社は超過分の残業代を支払う義務があります。

    しかし、会社によっては固定残業代の40時間分しか支払わず、10時間分はサービス残業として扱われることがあります。

    管理監督者(名ばかり管理職)

    労働基準法では、管理監督者には必ずしも残業代を支払う必要はありません。

    その制度を悪用して、 実質は管理監督者としての権限が無い「名ばかり管理職」として扱い、長時間の労働を強いるというサービス残業の手口があります。

    課長に昇進したのはいいけれど「仕事量は急増したのに残業代はつかない・・・」とサービス残業に苦しんでいる管理職は少なくありません。

    3.サービス残業を無くすためにできること【個人編】

    サービス残業を無くすために、自分でできる方法は次の2つです。

    • サービス残業を断る
    • 残業代を請求する

    それぞれ具体的に説明します。

    3-1.サービス残業を断る

    サービス残業は違法なので、会社からサービス残業を依頼・強要されても断ることができます。

    もしサービス残業を断ったことが原因で、「その社員の給料を下げる」「評価を下げる」「クビにする」といった不当な扱いをした場合は、それも違法行為です。

    サービス残業には、勇気を出して「NO」と言いましょう。

    3-2.残業代を請求する

    サービス残業分の残業代を請求できれば、サービス残業は「サービス」ではなく「普通の残業」になります。

    未払いの残業代は、2年以内であれば請求することができます。

    「お金がもらえるのなら残業してもいい」という人には、おすすめの方法です。

    未払いの残業代を請求する手順を以下に示します。

    1. サービス残業の証拠を集める(雇用契約書・タイムカード・給与明細など)
    2. 未払いの残業代がいくらになるか計算する
    3. 計算した残業代をもとに会社と交渉する

    コンプライアンスのしっかりした会社であれば、交渉の時点で支払いに応じてくれます。

    しかし、交渉がうまくいかない場合は、弁護士に相談してみましょう。

    また、会社に在籍している状態で残業代を請求することは、会社との関係を悪くする恐れがあります。

    残業代の請求は退職後でも可能なので、 退職後に未払いの残業代を請求するケースが多いです。

    4.サービス残業を無くすためにできること【組織編】

    会社がサービス残業の存在を見て見ぬふりをしている場合、サービス残業を無くすには会社の体制そのものに働きかけることが必要です。

    しかし、 個人で会社を相手にすることは、「相手にされないかもしれない」「会社に居づらくなる」といったリスクを伴います。

    そんなときは、以下の2つの手段を検討してみましょう。

    • 労働組合で力を合わせる
    • 労働基準監督署に報告する

    それぞれが会社に対してどのような働きかけをするのか、順番に説明します。

    4-1.労働組合で力を合わせる

    会社に対して何かを要求する際は、労働組合を通じて交渉しましょう。

    会社は労働組合からの要求を、正当な理由無しに断ることはできません。

    なぜなら、 労働組合が会社と交渉することは、「団体交渉権」という労働者の権利として憲法で認められているからです。

    会社は労働組合から「サービス残業をどうにかしてほしい」という要求があった場合、きちんと対応し解決しなければなりません。

    一人の力では難しいことでも、社員が団結することで解決への道が開けるということを覚えておいてください。

    労働組合に働きかける手順は以下の通りです。

    1. 自分が労働組合に加入しているかを確認する(労働組合は加入していない人のためには動いてくれない)
    2. 労働組合にサービス残業を相談する
    3. 【労働組合が「問題あり」と判断する】労働組合が会社に対して団体交渉の申し入れをする
    4. 労働組合と会社の間で交渉が行われる

    もし会社が交渉に応じてくれなかった場合は、ストライキなどの団体行動に発展するケースもあります。

    4-2.労働基準監督署に報告する

    サービス残業を労働基準監督署に報告すると、労働基準監督署から会社に対して適切な指導をしてもらうことができます。

    労働基準監督署とは、労働基準法にのっとって、全国の会社を監督・指導する行政機関です。

    サービス残業を労働基準監督署に報告してからの流れを以下に示します。

    1. メール・電話・訪問などで、労働基準監督署にサービス残業を報告
    2. 労働基準監督署が会社を調査
    3. 【違法性が認められた場合】会社に対して是正勧告
    4. 【拒否もしくは改善が認められない場合】経営者を逮捕

    サービス残業を労働基準監督署に報告する際は、匿名でOKです。

    ただし、 労働基準監督署に動いてもらうためにはきちんとした証拠が必要です。

    少なくとも以下の2つは準備しておきましょう。

    • 残業時間を示すもの(タイムカードなど)
    • 残業代が未払いであることを示すもの(給与明細など)

    「タイムカードを押してから残業している」という場合は、勤務時間や業務内容を手書きで記録したものでも大丈夫です。

    サービス残業を報告する際は、会社の所在地を管轄している労働基準監督署に報告しましょう(都道府県労働局所在地一覧)。

    まとめ

    サービス残業とは、法定労働時間の8時間以上働いているのに、賃金が支払われない残業のことです。

    サービス残業は間違いなく違法であり、見過ごされるべきではありません。

    「みんなやっているから」「会社からの指示だから」とサービス残業を受け入れるのではなく、 「サービス残業を無くす努力をする」「労働に見合った賃金を請求する」ことを考えてみましょう。

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