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「どういたしまして」は、「ありがとう」などとお礼を言われた際の返答として日常生活の中で使われていますよね。
本来「どういたしまして」は、「私はあなたのために何かをしたでしょうか、いえ、何もしていませんので、気になさらないでください」といった謙虚な意味合いを持つ言葉です。
しかしながら、一般的には目上の人に用いることが好ましくないと言われています。
今回は「どういたしまして」の意味と正しい使い方、代わりになる敬語表現をご紹介します。
1.「どういたしまして」の本来の意味とは?
どうしてそんなことがあるのでしょうか? 何もしていないのに
「どういたしまして」には、「私は何もしていないので、気になさらないでください」という謙遜の意味が含まれます。
このような謙遜の表現は、日本語ならではの言葉ですね。
「どういたしまして」の語源・成り立ち
その言葉の成り立ちを知るために、細かく区切ってみましょう。
- 【どう】:「どのように」「どうして」「何を」の意
- 【いたし】:「する」の謙譲語「いたす」の連用形
- 【まし】:丁寧語をつくる助動詞「ます」の連用形
- 【て】:反問的用法の終助詞
(参考:マイナビウーマン)
こうして見てみると、「どういたしまして」は文法上は大変丁寧な言葉であることが分かりますね。
「どう」の意味にもある「どうして」という言葉は、江戸時代には現代と同じように使われていたと言われています。
しかし、「どうして」だけでは武骨で失礼な印象を与えてしまうため、丁寧な表現として「どういたして」と変化し、後に更に丁寧な「どういたしまして」という言葉になったと伝えられています。
2.「どういたしまして」の使い方
「どういたしまして」は、本来丁寧な言葉であり、相手を不愉快にさせる要素がどこにも無いような言い回しです。
しかし、 ビジネスで使う敬語となると、文法上正しいかどうかは問題では無く、大事なのは受け手の気持ちです。
相手の立場になって、受け手が不快に感じる要素を徹底的に排除することが必要となってきます。
「どういたしまして」は敬語ではない!
結論から言いますと、「どういたしまして」は目上の人に対して使える言葉ではありません。
「どういたしまして」の中には、謙譲語の「いたす」や丁寧語の「ます」が含まれており、文法上は立派な敬語ですが、一般的には上から目線のイメージがあります。
理由として、「全然大したことなくて、適当にやっただけです。」というニュアンスが伝わってしまう可能性も十分にあるからです。
そのため、上司や目上の人に対しての返答としては「どういたしまして」は相応しくないと認識しておいた方が良いでしょう。
また、「どういたしまして」は、自分が感謝されるべきことをしたという前提で使われる言い回しであり、相互に影響がある場合には、「こちらこそありがとうございます」などと答えると良いでしょう。
3.「どういたしまして」の類語・言い換え表現
ここでは、「どういたしまして」の代わりに目上の方からの感謝や、お詫びの言葉への返答として適切な言い換え表現をいくつかご紹介します。
感謝の言葉に対して謙遜する場合
相手から感謝されたり、褒められたときに、謙遜して「いいえ、そんなことはありません」といった意味合いで返す場合に使える表現です。
「恐縮」という言葉は、相手の厚意に対しての感謝の意が込められている素晴らしいビジネス敬語です。
感謝の言葉を受け入れる場合
相手からお褒めの言葉や感謝の言葉を言われた際に、「お褒め頂いて嬉しく思います。」などいったように素直に謝意を受け入れる表現です。
相手のために何かをしただけでなく「自分も得るところがあったので、そんなに気を使わないでください」といった気持ちを伝えて、相手の気持ちの負担を軽くするには以下のような言い回しも使えるでしょう。
本日はご尽力いただきましてありがとうございました。
こちらこそ勉強させていただき、ありがとうございました。またお手伝いできることがありましたらお声がけください。
まとめ
「どういたしまして」は、「どうしてそんなことがあるのでしょうか?何もしていないのに」という軽い否定の意味を持つ謙虚な言葉です。
しかし、「上から目線」のイメージがあるため、一般的には目上の人に用いることは好ましくないでしょう。
「どういたしまして」という言葉は正しい日本語ですが、相手を不快な気持ちにさせないためにも、ビジネス用語として使うのは避けたほうが良いでしょう。