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「次第です」は 「このような経過です、このような順序です、このような成り行きです」という意味です。
ビジネスシーンでよく耳にする言葉ですので、間違った使い方をしないようにしっかり理解しておきましょう。
今回は「次第です」の意味やビジネスシーンにおける使い方、英語表現を詳しく解説していきます。
1.「次第です」の意味
「次第です」の読み方と意味は以下の通りです。
次第です
読み:しだいです
このような経過です、このような順序です、このような成り行きです
「次第です」は 「次第」に丁寧語の「です」のついた表現で、この「次第」は以下の意味があります。
【次第】
- 物事の手順
- いまの状態になるまでの、いきさつや事情
「物事の手順」という意味では、入学式・卒業式・結婚式などの式の順番が記載されている「式次第」のように使われます。
「いまの状態になるまでのいきさつや事情」は、「順番、経緯、成り行き」といった意味です。
また「次第」には「あなた次第」という使われ方もあります。
この場合は「成り行きに任せる」という意味で「あなたに任せる」「あなたによって決まる」といった意味合いになります。
2.「次第です」の使い方と類語
「次第です」を使う場面は、 物事の成り行きや手順を丁寧に説明する時です。
「です」は丁寧語なので目上の人や取引先の人にも使え、以下のようなフレーズとして用いられます。
- ~した次第です
- ~という次第です
- ~という次第ですので、
①や②のように「次第です」で終わる場合は、相手に理由や説明を行うシーンのフレーズです。
一方③のように「~という次第ですので、」の場合は、理由や事情によって引き起る結果が後に続きます。
例えば「このような次第ですので、会議は中止させていただきます」という文であれば、「このような事情があるため、会議は中止させていただきます」という意味です。
では「次第です」を使った例文を、以下で確認してみましょう。
<例文>
- 担当の方が不在だったので、折り返しお電話頂けるようにお伝えした次第です。
- 出張中だったため、提出が遅れた次第です。
- 以上のような次第ですので、打ち合わせを延期させていただければと思います。
2-1.「次第でございます」は、くどい表現
目上の人に「次第です」と使いたい時に「です」を「ございます」に変えて、より丁寧な表現にしようとする場合があります。
しかし 「次第でございます」は、ややくどい表現になり相手からすると違和感を感じます。
「次第です」という表現は、それだけで十分フォーマルな言い方ですので、そのまま使って大丈夫です。
2-2.「次第です」と「所存です」の違い
「次第です」と似た使い方をする言葉に「所存です」があります。
「所存」の意味は以下の通りです。
【所存】⇒考え、予定、意思
つまり「~する所存です」といった場合は「~する予定です、~という考えです」という意味になります。
では「次第です」と「所存です」の違いを、以下の表で確認しましょう。
次第です | 所存です | |
意味 |
~という事情です ~という成り行きです |
~という考えです ~という予定です |
焦点 | 事情の説明、理由の説明 | 意思の表示 |
このように「次第です」は自分の意志に関係なく、事実の説明などを行います。
一方「所存です」は自分の考えや予定などを相手に伝える時に使います。
それでは以下の例文で「次第です」と「所存です」のニュアンスの違いを確認しましょう。
<例文>
- 席を外していたため、佐藤様からのお電話を取れなかった次第です。
- 席を外しており佐藤様のお電話を取れなかったため、これから折り返す所存です。
2-3.「次第です」の類語表現
「次第です」の類語表現には、以下の言葉があります。
- という経緯です
- というわけです
どちらも「次第です」と置き換えて使うことができる、物事の経緯や成り行きを説明するフレーズです。
「経緯です」という表現は、ビジネスシーンでも使うことがありますが 「わけです」の場合は、やや軽すぎる表現に聞こえます。
そのため「というわけです」は、フォーマルな場面ではなく日常的な会話で使うようにしましょう。
では以下の例文で、それぞれの類語の使い方を紹介します。
<例文>
- 雨が降ったのでイベントを中止したという経緯です。
- 母が不在だったので、コンビニにご飯を買いに行こうとしていたわけです。
次は、「次第です」の他に使われる「次第」の使い方について、紹介します。
3.その他の「次第」の使い方
ビジネスシーンでは「次第です」だけではなく、「次第」単独でも頻繁に使います。
「次第」のフレーズは、以下のようなものがあります。
では、それぞれについて以下で見ていきましょう。
①~次第、○○します
「~次第、○○します」は 「~した後、○○します」「~したら、○○します」という意味です。
「まず~をします。その後○○をします」というように、物事の手順を順番に説明するフレーズです。
では、ビジネスシーンで使われる例文を紹介します。
<例文>
- 担当者が戻り次第、ご連絡差し上げます。
- 資料が届き次第、確認させていただきます。
②次第に~
「次第に~」は 「だんだんと」「徐々に」というニュアンスがあり、物事の移り変わりや変化を説明する時に使います。
ビジネスシーンで使われる「次第に~」は、以下のようなものがあります。
<例文>
- 次第に売り上げが伸びてきております。
- 次第に拡張していく計画です。
③○○次第
「○○次第」は 「○○の成り行きに任せます」といった意味で、○○には人や状況が入ります。
例えば、「天候次第」といえば「天候に任せて、天候によって決まる」という意味です。
ただし○○に人を入れる場合は、その人に判断を委ねる、または判断を丸投げしているような印象にもありますので、ビジネスシーンでは注意しましょう。
では「○○次第」を使った例文を、以下で確認してみましょう。
<例文>
- 明日のイベントは、天候次第です。
- 会議があるかないかは、部長次第です。
4.「次第です」の英語表現
「次第です」は「~という事情です」のように経緯や成り行きを説明する表現です。
そのため「次第です」に相当する直訳英語はありません。
理由などを述べて事情を説明したい場合は because(なぜなら)を以下のように使います。
<例文>
- I could not talk with the boss, because I was not at the desk.
(席を外していたため、上司と話せなかった次第です) - Because it was rainy, we could not have the event.
(雨天だったため、イベントが開催できなかった次第です)
4-1.「○○次第」の英語表現
物事の説明を行う場合には特に決まった英語表現はありませんが、「○○次第」という場合には以下の単語を使います。
- up to A(A次第)
- depend on A(Aに任せる、Aに頼る)
どちらも「A次第」という意味ですが、 ②の場合は「頼る」というニュアンスがより強くなります。
では以下の例文で、それぞれの使い方を確認してみましょう。
<例文>
- The party is up to the weather.
(パーティーは天候次第だ。) - The decision depends on you.
(決定は君次第だよ。)
まとめ
「次第です」は「~という事情です、~という成り行きです」という意味です。
「次第でございます」という表現は大げさに聞こえるため、相手が目上の人でも「次第です」は、そのまま使いましょう。
また単なる事実の説明である「次第です」に対して、「所存です」は自分の意思表示のニュアンスがあります。
間違った使い方をしないよう、使い分けに注意しましょう。