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「重々承知」は「十分理解しています」という気持ちを表すときに使用します。
「~は重々承知しております」「重々承知の上で~」など、ビジネスシーンでもよく見られるワードではないでしょうか。
そこで、この記事では「重々承知」の詳しい使い方や、日常で使用するための敬語表現などをご紹介していきます。
類語との違いや言い換え表現などを知り、使いやすい言い回しを見つけて使用できるようにしておきましょう。
1.「重々承知」の意味
1-1.十分理解していること
重々承知
読み方:じゅうじゅうしょうち
意味:十分に理解していること
「重々承知」は、相手の気持ちや物事を十分に理解していますということを表します。
「重々承知」の「重々」とは「十分に・よくよく」を表し、「承知」とは「知っている・わかっている」を意味する言葉です。
「重々」には「何度も繰り返す」という意味もあり「重ね重ね」と同義ではありますが、重ね重ねには「十分に」という意味はありません。
「重々承知」で「重々」を使用する場合には、「十分に・よくよく」の意を表します。
2.「重々承知」の使い方と例文
「重々承知」の正しい使い方と例文を見ていきましょう。
- 敬語で使う場合は「重々承知しております」
- 謝罪するときに使う
- 依頼するときに使う
- 意見を主張するときに使う
使い方によっては失礼にあたる場合があるので、正しい表現方法を覚えておくことが大切です。
2-1.敬語で使う場合は「重々承知しております」
もともと「重々承知」自体は敬語表現ではないため、 ビジネスシーンで敬意を持って伝えたい場合は前後の文脈で丁寧な表現をすることが大切です。
たとえば「重々承知しております」「重々承知の上ではございますが」などの表し方が適切ですね。
「重々承知」は、様々なシーンで活躍する言葉ですので使用される場面ごとに例文を見ていきましょう。
2-2.謝罪するときに使う場合
迷惑をかけてしまった相手に対し、 謝罪を伝えたいときには「重々承知」を使用することができます。
具体的な例文を見てみましょう。
<例文>
重々承知を使用することで、「迷惑をかけた」「謝罪が不十分だ」ということを十分に理解していると、伝えることができます。
2-3.依頼するときに使う場合
相手に何かを依頼をしたいときには「重々承知」を使用することができます。
具体的な例文を見てみましょう。
<例文>
- ご迷惑を重々承知で申し上げますが、明日の会議への出席は可能でしょうか。
- お忙しいのは重々承知しておりますが、なんとか明日までに発送頂けないでしょうか。
上司や取引先に対して、単に依頼するだけではなく「相手の事情も十分理解しております」の意を含めて要望を伝えるときに役立つ使い方です。
2-4.意見を主張するときに使う場合
相手への発言以外にも、 自分の意見を主張する場面で「重々承知」を使用することができます。
具体的な例文を見てみましょう。
<例文>
次の施策の実行は、リスクも重々承知の上での判断です。
「重々承知の上で」と付け加えることで、自分の主張はよくよく考えた結果であると伝えることも可能です。
3.「重々承知」の間違った使い方
「重々承知」を使うとき、よくある間違いがあります。
それは、相手の発言や状況に対する自分の認識不足を謝罪する場合です。
具体例を見てみましょう。
<例文>
部長のアドバイスは重々承知していたのですが、またミスをしてしまいました。
「事前にもらったアドバイスはきちんと理解していたのに失敗した」という表現となり、 「わかっていたけど出来なかった」と言い訳に聞こえやすくなってしまいます。
また「あなたの言い分も重々承知だけど~」等も、「あなたの言うことはもうわかっているよ」と失礼な言い回しになるので注意しましょう。
4.「重々承知」の類語と例文
「重々承知」と似た意味の言葉は、いくつかあります。
- 百も承知
- 重々注意
- 先刻承知
類語によっては、重々承知と同じように使用すると相手を否定するような言い回しになってしまうこともあります。
それぞれ、使い方や例文を参考に正しく使えるようにしましょう。
類語1.百も承知
百も承知
読み方:ひゃくもしょうち
意味:言われるまでもなく、十分わかっていること
「百も承知」は、 「言われなくとも、十分理解しています」という意味を持ちます。
例のように使用することが可能ですが、少し注意が必要な言い回しです。
<例文>
皆さんに十分に時間を割いて頂いていることは百も承知です。
「重々承知」と同じように「その事柄は既に知っている」という意味を表しますが、「百も承知」は「何度も繰り返し聞いている」のニュアンスが強いです。
目上の人からすれば「何度も言われなくてもわかっています」と批判されているようにも聞こえるので、使い方や使う相手には注意しましょう。
類語2.重々注意
重々注意
読み方:じゅうじゅうちゅうい
意味:十分に気を配る、用心すること
「重々注意」は、 「十分に配慮する」という意味を持ちます。
使用例を見てみましょう。
<例文>
明日の会議では、失敗のないよう重々注意して準備致します。
重々注意で使われる「重々」は、重々承知の意味と同様「十分に」を表しています。
他にも、「重々○○」という語は複数あり、いずれも「よく○○している」「十分に○○している」と伝えたい場合に用いることが可能です。
類語3.先刻承知
先刻承知
読み方:せんこくしょうち
意味:前々から知っている
「先刻承知」は、 既に認識済みであることを表す言葉です。
使用例を見てみましょう。
<例文>
取引先は、この件について先刻承知しております。
「先刻」が「ずっと前から」を表すことから、自分の認識に対しては使わない方が良い表現とも言えます。
例文のように「相手は既に認識しております」と使う場合は、問題なく使用することが可能ですよ。
5.「重々承知」の英語表現と例文
英語で「重々承知」を表現する場合、以下の英語を使います。
- fully understand:十分に理解する、納得する
- be very aware of:よく知っている、十分気づいている
それぞれニュアンスが異なるので、順に解説していきます。
英語1.「fully understand」
「fully understand」は 直訳すると「完全に理解している」となります。
相手に対しての深い理解を示したい場合に用いるのが良い表現ですね。
「fully understand」の例文を紹介しましょう。
<例文>
I fully understand that you are hurry,but could you please wait until tomorrow?
(お急ぎであることは重々承知しておりますが、明日までお待ち頂けますか?)
英語2.「be very aware of」
「be very aware of」は 「十分に認識している」という意味で使われます。
「be aware of~」は、「~に気付いている、知っている」と訳します。
前に「very」を付けることで、「重々」のニュアンスを付け加えることが出来るでしょう。
「be very aware of」の例文を紹介します。
<例文>
I am very aware of the your situation.
(あなたの状況は重々承知しています。)
まとめ
「重々承知」は十分理解していることを示す表現です。
ビジネスシーンにおいて、使用頻度が高い「重々承知しております」という言葉。
正しく使えないと、相手に対して失礼にあたる表現になってしまう可能性もあります。
言い回しや使い方に迷ったときは、この記事を読み返してみて下さいね。