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「所望」は「 しょもう 」と読みます。
「しょぼう」ではなく「しょもう」と読む点に注意しましょう。
「所望」は「 あるものが欲しい、こうしてほしいと望むこと」という意味です。
「ご所望」は「所望」を丁寧にした言い方で、ビジネスシーンでよく登場します。
そこで今回は、「ご所望」の意味や使い方、似た意味を持つ「ご要望」との違い、例文や類語などを詳しく見ていきましょう!
1.「ご所望」の意味
「ご所望」は「所望」の丁寧語なので、「所望」の意味から見ていきましょう。
あるものが欲しい、こうしてほしいと望むこと
「所望(しょもう)」の意味は2つあります。
「所望」は、敬語ではなく名詞です。
これに接頭語の「ご」をつけて「ご所望」にすると敬語表現になります。
「ご所望」は目上の人やお客様など、 自分より立場が上の人が何かを欲したり、望んだりしているときに使われる言葉です。
例えばお店で「ご所望の品はこちらでしょうか?」と店員がお客様に聞くようなシーンでよく使われます。
目上の人に使ってOK
「ご所望」は 目上の人に使ってOKです。
「ご」をつければ「あるものが欲しいと望まれている」「こうしてほしいと望まれている」という敬語表現になるからです。
ただし、自分が欲している、望んでいる場合は「〜所望する」と「ご」をつけない表現にしましょう。
では、意味を理解したところで「ご所望」の使い方を例文つきで見ていきましょう。
2.「ご所望」の使い方
ここで紹介する「ご所望」の使い方は5種類あります。
ご所望の品
「欲しいと伺っていた品物」という意味の言葉です。
例えば事前に「◯◯が欲しい」とお客様に言われていた場合、「ご所望の品物を用意しました」などと使います。
例)
・ご所望の品を用意しました。
・ご所望の品はこちらでお間違えありませんでしょうか?
「ご所望品」という言葉もあり、これ一つで「欲しいと望まれていた品」という意味で使うことができます。
ご所望の方
「(ある物事について)欲しいorしたいという方がいらっしゃいましたら」という意味で使います。
参加者や希望者を募るような場面でよく使われます。
一度に多くの対象に呼びかけるときに使える言葉です。
<例文>
・ご所望の方がいらっしゃいましたら、スタッフにお気軽にお声がけください
・お席に余裕がございますので、ご所望の方がいらっしゃいましたらご連絡ください。
ご所望でしたら
「(ある物事について)欲しいor望みがあれば」という意味です。
これから提示する物事に対して、相手の望みにあったものを準備することができるというニュアンスで使います。
ご所望とあらば
「(ある物事について)欲しい、望みがあれば」という意味です。
「ご所望でしたら」とほぼ同じ意味ですが、「あらば」はやや芝居がかった古い印象を与える言い方です。
堅苦しく感じさせたくないなら、 「ご所望とあらば」ではなく「ご所望でしたら」を使いましょう。
<例文>
・ご所望とあらば(でしたら)、すぐに◯◯をご用意いたします。
・こちらの品をご所望とあらば(でしたら)、店員にお声がけください。
ビジネスシーンでは「ご所望でしたら」を使うのがおすすめです。
ご所望の場合
「(ある物事について)欲しいor望む場合は」という意味です。
「場合は」とついているので、この後に自分や相手の行動が伴います。
「ご所望」の意味と使い方を理解したところで、今度は「ご所望」と似ている「ご要望」との違いについて見ていきましょう。
3.「ご所望」と「ご要望」の違い
「所望」と「要望」は同義語ですが、使い方に違いがあります。
対象、目的 | 望むもの | |
---|---|---|
所望(ごしょもう) | 明確、ピンポイント | 物 |
要望(ごようぼう) | 抽象的、複数 | 方法、手段 |
さらに詳しく見ていきましょう。
「ご所望」は物、「ご要望」は状況・状態を望む
「ご所望」は、「目に見える物」が欲しいときに使う言葉です。
例えば「ご所望のパソコン」「ご所望のコーヒー」など 対象が物なのでわかりやすいでしょう。
一方、「ご要望」は、「物事をこうしてほしい」という状況や状態を望むときに使う言葉です。
例えば「ご要望に応える」「ご要望の件」など 対象は目に見えない抽象的なものです。
「ご要望」の方が使用頻度が高い
ビジネスシーンでは、どちらかといえば「ご要望」の方が多く使われます。
「ご要望」は方法や手段など抽象的なイメージで、対象が物でも状況でもどちらにも使えるからです。
例えば「ご所望」だと「ご所望の件」はおかしいですが、「ご要望」なら「ご要望の品」「ご要望の件」ともに使えます。
ただし、特定の物に対しては「ご所望」を使えるようになっておくと、ワンランク上のビジネス敬語を使えるようになるでしょう。
4.「ご所望」と「ご要望」の例文
「ご所望」と「ご要望」の例文をそれぞれご紹介します。
「ご所望」と「ご要望」の例文でそれぞれのニュアンスの違いを確認してください。
「ご所望」の例文
まずは、具体的な物が欲しい場合に使われる「ご所望」の例文からご紹介します。
例)
- お客様がご所望のカタログをお持ちしました。
- どちらの商品をご所望でしょうか?
- ◯◯様がお茶をご所望です。
- どちらのデザインをご所望ですか?
- その曲をご所望でしたら、演奏させていただきます。
例文では「ご所望」は動詞として使われています。
カタログ、商品、お茶、デザイン、曲など、どれも対象となるものが明らかです。
「ご要望」の例文
次は「物事をこうしてほしい」という状況などに使われる「ご要望」の例文をご紹介します。
例)
例文では「ご要望」は名詞として使われています。
「ご要望」が主語になっているので、「ご所望」のように特別何かの物を指すようには使われていません。
「ご所望」は物に対してピンポイントで使う、「ご要望」は方法や手段に対して抽象的に使う、という違いを理解して使い分けられるようにしておきましょう。
5.「ご所望」の類語
「ご所望」の類語を例文つきで4つ解説します。
ご希望
「希望」の意味は、以下の通りです。
- あることの実現をのぞみ願うこと。また、その願い。
例文:「みんなの—を入れる」「入社を—する」 - 将来に対する期待。また、明るい見通し。
例文:「—に燃える」「—を見失う」
(引用:weblio辞書)
「ご希望」は、希望に「ご」がついた敬語表現です。
個人的な望みを相手にお願いするときに使いますが、望の度合いが弱めのときに使います。
物が欲しい場合は、「ご所望」と同じように使うことが可能です。
例)
・ご希望の商品はこちらでしょうか?
・ご希望の場合は、◯日までにご連絡ください。
ご用命
「用命(ようめい)」の意味は以下の通りです。
- 用事を言いつけること。
例文:「—に従う」 - 商品などを注文すること。
例文:「御—を賜る」
(引用:weblio辞書)
「用命」とは「用事(仕事)を言いつけること、商品などを注文すること」です。
「ご用命」は用事を命じられるときや、注文を受けるときに使います。
「ご注文」よりもやや畏まった丁寧な表現です。
ご注文
注文の意味は以下の通りです。
- 種類・寸法・数量・価格などを示して、その物品の製造や配達・購入などを依頼すること。また、その依頼。
例文:「酒の—をとる」「新刊書を—する」 - 人に依頼したり、自分が希望したりするときにつける条件。
例文:「原作者の—にこたえた演出」
(引用:weblio辞書)
注文は「人に依頼したり、自分が希望したりするときにつける条件」という意味です。
「ご注文」も前述の「ご用命」と同じく、用事を命じられたときや注文を受けるときに使います。
「ご用命」よりも軽いニュアンスで使われる言葉なので、 堅苦しくならないように伝えたいときに使うといいでしょう。
お望み
「望み」の意味は以下の通りです。
- そうなればよい、そうしたいと思うこと。願い。希望。
例文:「—が大きい」「長年の—がかなう」 - 望ましい結果を得る可能性。よいほうに進みそうな見込み。
例文:「助かる—はない」「一縷(いちる)の—がある」 - 人望。名望。
- ながめ。眺望。
(引用:weblio辞書)
望みは「そうなりたい、そうしたいと思うこと」という意味です。
「お」をつけて「お望み」とすると丁寧表現になり、「ご所望」と同じような意味で使うことができます。
ただし、願望の度合いが低く、あまり丁寧な表現ではないので 目上の人に使うなら「ご所望」の方が適切です。
例)
・◯◯様のお望み通りに致します。
・お望みは何でしょうか?
まとめ
「ご所望」は「あるものが欲しい」「こうしてほしいと望むこと」の2つの意味があります。
似た意味で使われる言葉に「ご要望」がありますが、こちらは欲しいものの対象が手段や方法です。
「ご所望の品はこちらでしょうか?」などと、相手が物を欲しがっているときに使えるようにしておくとスマートな印象を与えられますよ。